区分所有法はどう変わったか(3)~「再生について」

  • 現行法における「再生」

◇今の区分所有法には「売却」についての規定はない

「マンションの再生」というと、大規模修繕や大規模改修から建替えまで様々な手続きが頭に浮かんできますが、今回の法改正においては、大規模修繕や改修は「管理」に分類され、再生は売却や建替えを意味しています。そこで、本稿でも、この考え方をベースに話を進めさせていただきます。

さて、現在の区分所有法では、再生に関しては「建替え」の規定しかありません。「マンション敷地売却決議」は円滑化法上の規定であり、区分所有法の規定ではありません。また、マンション敷地売却を進めるときは、予め特定行政庁から「特定要除却認定」を取得するとともに、管理組合で買受人(最終的にマンションと敷地を購入する者)を選定したうえで、買受人が市区長から「買受計画」の認定を受けなければいけません。建替えの手続きとマンション敷地売却の手続きのフローを比較すると図1のようになります。

図1 マンション敷地売却と建替えのフローの比較

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